真っ赤なお鼻のトナカイさんの話
クリスマスに子供たちにプレゼントと夢を与える存在として、サンタクロースが有名ですね。
しかし、そのサンタクロースを運ぶトナカイに注目が集まることは少ないです。
このトナカイですが、どうしてソリを引くのはトナカイになったのでしょう。
サンタクロースではなく、トナカイの方に注目してみたいと思います。
サンタクロースの起源であるセント・ニコラスが1頭のトナカイが引くそりに乗ってやってくるという話が19世紀初めに「5歳から12歳の子どもたちへの新年の贈り物」という本に書かれています。
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しかし、トナカイの話はそれ以前に1822年に「聖ニコラスの訪問」という神学者クレメント・クラーク・ムーアという人が書いた書物の中に出てくるんです。
この中で、トナカイは8頭とされ、トナカイが引くソリが空を飛んでやってくると書かれているんです。これが現在のトナカイの起源とされています。
「聖ニコラスの訪問」の本の表紙には、しっかりと8頭のトナカイが描かれているんです。
これ以前は、ロバや馬に乗った聖ニコラスというイメージが強かったみたいです。ここでトナカイのイメージが定着したんですね。
トナカイ8頭それぞれに名前があったそうです。
前から順に、ダッシャー・ダンサー・プランサー・ヴィクゼン・コメット・キューピッド・ドナー・ブリッツェンです。
ちなみに、ダンサー・プランサー・ヴィクセンの3頭がメスだそうです。
公式には8頭なんですが、現在は9頭とされているみたいですね。その9頭目が「ルドルフ」なのですが、この子が一番有名で人気なんです。
それもそのはず!「真っ赤なお鼻のトナカイさん」の歌に登場するトナカイなんです。
なのに、一番新人で公式では認められていないトナカイというのだから不思議ですよね。
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この9頭目のルドルフが誕生したのには、ある感動秘話があります。もちろん実話ですよ。
聖ニコラスの訪問から100年後、1930年頃の話です
長い話なので、要点のみをまとめると…
ロバートという貧しい暮らしをしている人がいました。その人には、愛する妻と生まれたばかりの娘がいました。
貧しくも幸せな日々を過ごしていたロバートですが、妻はガンに冒され、寝込み起き上がることもできなくなってしまいました。
そんなある12月の夜。4歳になった娘が「どうして自分のママとみんなのママは同じじゃないの?」と言いました。ロバートはどうにか娘を幸せな気持ちにしようと、どんな事を言えばいいのか考え、こんな話をしました。
「昔、ルドルフというトナカイがいて、世界に1頭しかいないとても不思議なトナカイだったんだ。
大きな真っ赤に光る鼻を持っていて、みんなに馬鹿にされて悩み悲しんでいたんだよ。
ところが、あるクリスマスイブの日にサンタさんが迎えに来たんだ。濃い霧の中煙突を探すことができなくて困っていたところ、ルドルフを思い出した!明るく輝くルドルフのお鼻は見事にサンタさんを道案内したんだって。
この時からルドルフは、笑われ者のトナカイから、人気で有名な愛されるトナカイになったんだよ!
みんなと違った真っ赤に光る鼻は、みんなから羨ましがられるモノになったんだ。」
と…。それを聞いた娘は輝くような笑顔で、毎晩その話をねだったそうです。
これが、ルドルフの誕生した瞬間です。素敵な話ですね。
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